こんにちは。
やまびとノートの中の人、オシマです。
ディアスキンって、どんな種類の革なの?肌触りが良くて軽いって聞くけど、他にも特徴ってあるの?
このような内容について、まとめて答えていきますね。
鹿革(ディアスキン)の素材の特徴について
鹿革は”レザーのカシミヤ”と呼ばれるほどしなやかな質感があり、レザーの中でも高級な素材として扱われています。
鹿革の特徴をまとめたものが、以下の8つになります。
- 軽い
- 柔らかい
- 通気性に優れている
- 吸湿性に優れている
- 手触りがしっとり滑らか
- 型崩れしにくい
- メンテナンスが楽
- 長期間保たれる柔軟性
それぞれについて、サクッと紹介していきますね!
※ちなみに鹿革は、”しかがわ”と読みます。
軽い
一般的な革の軽さ・重さを表したのが、上記の図になります。
個体差にもよりますが、鹿革の軽さの目安として、ヒツジやヤギの中間と把握としておくといいですよ。
柔らかい
一般的な革の柔らかさ・硬さを表したのが、上記の図になります。
エイの革は素材がリン酸カルシウムという、人の歯と同じ物質でできているため、大変硬いです。
鹿革はその極端にあり、その柔らかさはヒツジの革と肩を並べるほどです。
YAMABITOでも鹿革製品を取り扱っていますが、その商品を持ったお客さんは口を揃えて
軽っ…!そして柔らかいねぇ。
とおっしゃいます。
通気性・吸湿性に優れ、しっとりと滑らかな質感
鹿革は、皮の組織構成が独特なため、通気性・吸湿性にとても優れています。
通気性もあって、、吸湿性も?
といった疑問をもたれるかもしれませんが、この特性は”木”に似ています。
木でできた家は、湿度のコントロールを自動でしてくれるっていうもんね。
鹿革も独特の皮組織の特性を活かし、湿度を自動でコントロールしてくれるので、湿潤気候である日本の風土にとても適していると言われています。
そして鹿革の特性は、しっとりとなめらかな質感・手触りも産み出すため、”第二の皮膚”という異名も持っています。
ディアスキンの手袋・グローブは大変人気ですが、実務で使用するパイロットの手袋としても重宝されていますよ。
小話にはなりますが、通気性・吸湿性に優れていることから、革でありながら戦時中の飛行機の給油フィルターにも使われていました。
型崩れしにくく、長期間保たれる柔軟性
皮組織の特徴の続きにはなりますが、鹿革は伸びても元に戻り、型崩れしにくい特性を持っています。
硬めのイメージでお伝えすると、バネのような伸縮性。
柔らかいイメージでお伝えすると、スポンジのような柔軟性。
牛革のようにメンテナンスをしなくても長持ちすることで知られ、日本の正倉院に保管されている鹿革の足袋は、1000年の時を超えてなお、しなやかさを維持しているほどです。
牛革だと10年もお手入れをしないとバリバリになってしまうので、鹿革が持つ柔軟性のポテンシャルは相当に高いといえます。
メンテナンスが楽
なめし方法によっても異なりますが、他の革にくらべて鹿革はメンテナンスが簡単です。
2ヶ月に1度程度クリームでメンテナンスしてあげると、鹿革製品は長く綺麗な状態で使うことができますよ。
鹿革の素材のデメリットって?
鹿革のデメリットとして、銀面の剥離が起きやすいという点があげられます。
銀面とは毛や表皮を除去した皮の表面のことですが、鹿革は革の中でも、銀面が剥げやすい素材です。
ただし鹿皮のなめし方法によって、剥離しにくい鹿革もあることをお忘れなく。
「素あげ」といったシンプルな工程でなめされた鹿革は、剥離が起こりにくい革素材として使用することができますよ。
→素あげ加工って?
まとめ
鹿革の素材の特徴について、以下の8つをまとめながら紹介しました!
- 軽い
- 柔らかい
- 通気性に優れている
- 吸湿性に優れている
- 手触りがしっとり滑らか
- 型崩れしにくい
- メンテナンスが楽
- 長期間保たれる柔軟性
日本では現在、鳥獣(シカやイノシシ)の急増によってその皮革製品も少しずつ出回るようになっています。
鹿革製品、ちょっと使ってみたいかも。。
という方は、こちらからぜひぜひ探してみてくださいね。
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